立雲峡は、兵庫県朝来市(あさごし)にある渓谷です。
四季折々に表情を変える美しい自然が魅力であり、特に春の桜と、秋の早朝に竹田城跡を包む雲海が見られるベストスポットとして有名です。
ここ数年の間に、あっというまに全国区の観光地にのぼりつめ、有名になってしまった竹田城跡にもまだ上ったことはありませんが、あえて立雲峡(りつうんきょう)から攻めてみることにしました。
立雲峡へは、ナビで無事到着したものの、到着までの途中の道案内は、看板の文字が薄くなっていたり、分かれ道などの肝心なところに案内がなかったり、なんとなく不親切な感じがしました。
竹田城跡がすごくメジャーになってしまったので、立雲峡に手をかけられなくなってきたとしたら、それはもったいない。
展望台までの道中で気がついたのですが、
立雲峡は桜の種類も多く、本数もすごく多い!
幹だけ残っている老齢の木もけっこうありましたが、それはそれで見ごたえ十分です。
春に桜が満開になれば、絶景になること間違いなしの納得の景観。
桜の名所としてもっともっとアピールしてほしい!
たぶん竹田城跡よりも、桜の見ごたえはあるのではないでしょうか。
調べてみると、立雲峡は奈良時代から山陰随一の桜(主にヤマザクラ)の名所として知られていて、竹田城最後の城主である赤松広秀が、城から観賞するために、この立雲峡に桜を植えさせた・・とのこと。
専用駐車場は、50台くらいのキャパはあり、シーズン中以外なら比較的余裕で停められそうです。
基本的に駐車場は無料ですが、「環境整備協力金なる300円」を支払うように、さりげなく貼ってある案内。
受付のおじさんの笑顔に素直に従うことにします。
いちばん上の第一展望台を目指して歩きはじめます。
山から転がり落ちてきたいろんな形の岩石がそこらじゅうにとどまって苔を生やしています。
道中、こんなおもしろいネーミングの岩がありました。
岩張る松(がんばるまつ)。
岩張る松に元気をもらいながら、上を目指します。
最初の第三展望台までは、1~2分と案内がしてありましたが、いやいや、5分以上かかったのでは。
当然のこと、階段&坂道を登り続けるので、足には乳酸がすぐたまり、あっというまに息があがります。
延々と続きそうな有酸素運動。
第二展望台の標高は350メートルであり、竹田城跡(約354m)とほぼ同じ標高になります。
確かに目線の位置が同じくらいかも・・(ここから竹田城跡までの水平距離は2.2㎞)
目を凝らしても、目を凝らしても、竹田城跡を巡っている人は見えませんでした(あたりまえか)。
第二展望台までは、ラクラク上がれた感じだったものの、第1展望台までが・・・長かった。
各展望台は、とてもきれいに整地してあり、竹田城跡がきれいに望めるようになっています。
岩張る松も良かったのだけれど、道中に、「第一展望台まであと○分、とか○○メートル」とかの案内板があれば、心の支えにもなったかと。
ぜひ、設置を望みます!
一番高い第一展望台まで、駐車場からざっと40分くらいかかったでしょうか。
長かった・・あれ、最初の案内とだいぶ違うぞ?
汗ばんだ体が、下界よりも低い温度の空気でいっきに冷めていきます。
展望台に上がる醍醐味は、たどりついて見下ろす景色にそれまでのつらさが癒されるということ、これに間違いありません!
標高420mの第一展望台から、今度は見下ろすことになる竹田城跡。
何だかジオラマのようにも見えてきます。
確かに、第二展望台よりも見下ろす位置にいることがわかります。
展望台には10人くらい到着していて、意外とたくさんの人がここまで上がってきていたことにビックリしました。
みんなが一番多くシャッターをきっていた場所は、ココ、
立雲峡テラス「光の道展望所」。
竹田城跡までいざなう道ができている!
近くで見れば、グラデーションに曇った台形のプラスチックプレートなのに。
スマホ専用の撮影台は、ピッタリ竹田城跡に照準を合わせて設置されています。
このアイデアを出したヒト、すごいですね!
この展望台からもう少し上に行ったところに「愛宕神社(あたごじんじゃ)」があります。
ここまで登ったならば、愛宕神社にもお参りしておくとしましょう。
愛宕神社へは、うっそうとした暗い森の中を100mほど入っていかないといけないため、
どうかクマに遭遇しませんように・・と、恐々向かいました。
小さな祠(ほこら)の引き戸を開けると、これまた小さな賽銭箱。
無事に上がってこれたことに感謝しながらお参りしました。
立雲峡のある山の名前は「朝来山(あさごやま)」といいますが、一部では「あたご山」とも呼ばれています。
朝来山は標高757mの山であり、第一展望台はその中腹に位置することになります。
あさご山、あたご山、あさご山、あたご山。よくある感じです。
ここから見る、竹田城跡を囲む雲海は、想像するだけで壮観な眺めなのでしょう。
が、
天気の条件がそろわないと雲海が発生しない、
すごーく早起きして第一展望台までたどりつかないといけない、となると、
難易度が限りなく高いなあ、と思うのでした。
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