日本一のノッポ灯台
神話と伝説のふるさと、出雲の海岸にそびえたつ、出雲日御碕灯台(いづもひのみさきとうだい)。
日本国内に5つある第1等灯台のうちの1つであり、灯塔の高さは44メートルで、石造灯台としては日本一の高さを誇り、世界の灯台100選(日本航路標識協会が提唱)の1つにも選ばれています。
灯台の真下に行き、見上げるとそのノッポさに圧倒され、遠近感が一瞬わからなくなるほど。
学生時代は松江に住んでいたので、そのころから日御碕灯台には何度も訪れていますが、こうして灯台に興味が増してから改めて日御碕灯台を目にすると、見ごたえのある灯台が近くにこうして存在していることがとてもラッキーなことだと思わずにはいられません。
学生時代の友人たちとのドライブは、出雲大社~日御碕~島根ワイナリーの経路が「ゴールデンコース」と呼ばれており、日御碕には夜間も何度か出かけた記憶があります。
(余談ですが、島根ワイナリーのぶどう100%ジュースは絶品です!試飲もあります)
日御碕灯台のあたり一帯は遊歩道なども整備されており、天気の良い日は青い日本海を眺めながら散策すると本当にリフレッシュできます。
学生時代の頃よりもかなり整備されて、灯台一帯は本当にきれいになりました。
日御碕の駐車場から灯台に行くまでの案内道沿いに、いくつかの土産物屋や飲食店が軒を連ねています。
このお店巡りが楽しい!
車を降りた瞬間に海鮮の香ばしい香りに包まれ、何か食べなければモードになってしまうので、灯台を一瞬忘れてしまうことになります。
店頭で焼いてくれる海の幸が店先に並べられ、ついつい買いこんでしまうことも。
サザエのつぼ焼き、甘辛のタレがしたたり落ちるイカ焼き、肉厚で大きいホタテ・・・
てんこ盛りの海鮮丼を売りにしている飲食店もいくつかあります。
このお店が立ち並ぶ通りに、アパートのようなこじんまりした建物があるのですが、訪れるたびに気になっています。
もちろん人も住んでいるようなのですが、灯台への案内道沿いにわざわざ住むというのはどういう人だろう?
お店関係者なのか、灯台関係者なのか。謎です。
国内で、「登れる灯台」は16基ありますが、日御碕灯台もその1つ。
第1等灯台で美しい大きな「1等レンズ」を備え、「登れる灯台」でもあり、高さも「一番高い灯台」である日御碕灯台。
※2023年6月現在では、出雲日御碕灯台への参観は休止となっています。
灯台のすべてを兼ね備えている優等生的な灯台。
さらに、日御碕灯台は「恋する灯台プロジェクト」の認定灯台でもあります。
恋する灯台プロジェクトとは?
Place(場所)・・・非日常感
History(歴史)・・・物語感
Access(道のり)・・・到達感
Romantic(ロマンティック)・・・創造感
Ocean view(景観)・・・最果て感
Shape(形)・・・造形美感
以上PHAROS(ファロス)の審査基準により認定され、灯台をロマンスの聖地へと再価値化していく取り組みです。
出雲日御碕灯台はこちら
https://romance-toudai.uminohi.jp/toudai/izomohinomisaki.html
ノッポ灯台のバルコニーにも上がってみました。
高さがある灯台だけに覚悟して登ります。
有酸素運動だと自分を励ましながら163段の階段を登りきり、到着したときにはなんだか平衡感覚がおかしくなっているような気がしました。
高所恐怖症ではないものの、下半身の力がするすると抜けてしまう感覚です。
がんばって登ったかいがありました!
到着したらフレネルレンズ接近のご褒美が。
灯台の公開日でなくてもレンズがこんな間近で見られるとは嬉しい限りです。
丹後半島の経ヶ岬灯台とはまた形状の違う、円形の巨大なフレネルレンズでした。
バルコニーからの画像は撮れていないのですが、ノッポ灯台から眺める日本海は圧巻でした。
写真を撮っても、おそらく碧い日本海だけしか映らなかったでしょう(言い訳)
日御碕に来るたびに思い出すのは、やはり学生時代のこと。
松江の街と出雲の街を行ったり来たりしたあの頃。
時が過ぎ去っても、訪れるたびに懐かしさとせつなさでいっぱいになってしまう場所。
2月なのに不思議と風があたたかった夜、灯台下の岩の上に2人で座って、灯台が黒い日本海を照らすのを真上に感じながら、幸せを感じていたシーンは青春の甘酸っぱい想い出の1ページです。